<大人組A編>
「「こんにちわ〜」」
「いらっしゃい。」
「こんにちわ、松下さん。」
「お邪魔しまーす♪・・・・あ、その携帯、クロスのっスね。」
「ああ、商店街のクジ引きで当たったから使っているんだが、中々難しいな。最近の携帯は。」
「あ、俺、同じ携帯だから教えますよ。」
「頼むよ。」
「これがメールボタンで。あ、メールアドレスの登録もしましょうか。アドレス名は覚えやすい名前にして〜。松下さん、好きな言葉や単語ってあります?」
「えーと、それじゃあ・・・・。」
「誠二、知ってる?このボタンとこのボタンを同時押しすると・・・。」
「うわ、何これ?」
「隠し技。開発者がお遊びで作った裏機能らしいよ。」
「マジ?〜、そんな裏技があるなら早く教えてよ〜。」
「昨日、僕も知ったんだよ。」
「そうか。ならしょうがないな。・・・よし登録完了。これで松下さんの携帯でもメールが送れますよ。」
「はは。と言っても俺は送る相手がいないからな。」
「じゃ、俺やが送りますよ。」
「そうだ。出来ればこの携帯に声を録音して貰えませんか?メールの着信音にしますから。」
「最近の携帯は本当にすごいな。」
「の携帯だけっス。」
桜上水に来た藤代・、松下のメールアドレスはおろか携帯番号もゲット!
『メールが届いたよ。』
「今の声、松下先輩?」
「そうですよ。松下さんからメールが来ると、鳴るように設定しているんです。」
「先輩が携帯持っている姿ってあんまり想像がつかないんだけどね。」
「この前、藤代と桜上水に行った時に携帯の設定をしたんですよ。」
「藤代くんと?」
「ええ、雨宮さんもメールができるなら、松下さんとメールでもしてみたらどうですか?」
「そうだね。勤務時間も違うから、連絡が取りにくくて。良かったらくんからメール送って聞いてみてくれないかな?」
「あ、じゃ、雨宮さんのメールアドレス教えて貰えませんか?」
送信中♪
「雨宮さんのアドレスを載せたメールを送りましたから、そのうち返事が来ると思いますよ。」
「ありがとう。それと・・・・今日はすまなかったね。わざわざ来て貰ったのに。」
「いえ、僕もアポなしで来ましたから。来週、選抜の練習があるので、その時でも天城くんと話してみますよ。」
「ああ、彼の不調はおそらく精神的なものだと思うんだ。前の家族の不幸事じゃなくて・・・・何かに悩んでいるようなんだけれど。」
「彼ならちゃんと答えは出せると思いますよ。僕よりお節介焼きな人がいますしね。」
「あの桜上水の子だね。天城もいい友達を持ったよ、君も含めてね。・・・・・ありがとう。」
「僕も好きで彼といるだけですから。あ、そうだ。雨宮さん、1つお願い事があるんですけれど。」
「何かな?」
「雨宮さんのメールアドレスと着声貰えませんか?」
「喜んで。」
雨宮東吾、その後、松下とメールで連絡を取り合って、おでん屋で飲む約束をするようになる。
『メールですよ。見て下さいね。』
「ナイス!松下さんに続いて、雨宮さんの声も取れると思わなかったよ。」
「誠二、雨宮さんも好きなんだね。」
「俺よりも兄貴が特にね。あの人が高校卒業してプロになった時、凄い騒ぎだったらしいぜ。」
「今の・・・・雨宮さんの声かしら?」
「あ、監督。おはようございます。」
「おはようございまーす♪」
「おはよう、2人共。・・・あら、くんの携帯って見た事ない形ね。」
「のは試作品らしいんスよ。」
「モニターやってるんです。」
「そう?どんな機能があるのかしら?」
「着信音に登録した声を設定できる機能をよく使ってますね。」
「凄いっすよ。松下さんや雨宮さんの声まで登録してますから。」
「そう言えば、松下さん、メール使うようになってから、よく雨宮さんと飲みに行く約束しているらしいですね。」
「松下さん・・・・って、あの桜上水の監督の?」
「松下左右十さんっスよ」
「くん、松下さんのアドレスを教えてくれないかしら。それと雨宮さんも。」
「え、でも・・・。」
「大丈夫よ。打ち合わせで会わないといけないから連絡するだけ。悪用はしないから心配しないで。」
「あ、はい。じゃ、監督のメールアドレスに送って・・・・。」
「ここで言ってくれていいわ。」
「え、書く物ないし、長いですよ。」
「大丈夫。記憶力はいい方だから。」
「あ、それじゃあ・・・。」
口頭で説明中♪
「ありがとう。それとくん。その録音機能、伝言にも使えるかしら?」
「まあ、使えますけれど?」
「それじゃあ、雨宮さんに伝言頼めるかしら?」
「あ、はい、じゃ、どうぞ。」
西園寺玲、松下・雨宮のメールアドレスをゲットし、雨宮宛に謎の伝言を残す。
『雨宮さん。抜けがけはいけませんよ。わかって・・・いますよね。』
「なあ、。」
「・・・・何?」
「俺、聞かない方が良かったよ。」
「だから言ったでしょう?大人には大人の事情があるんだから。聞きたいって言ったの誠二だから、責任は持たないよ。」
「別に持ってくれなくてもいいけど。・・・・何ていうか、今、後悔中。」
「ドウシタンダイ?」
「マルココーチ!」
「顔色ガ悪イネ。何カアッタカイ?」
「いえ、特には。少し疲れているだけで・・・。」
「アキラ、チョット嫉妬深イから気ヲツケル。」
「聞いていたんですか?」
「チョットネ。」
「あれはちょっとどこじゃ・・・・。」
「藤代、南米ノ女ノ人、情熱的。ダケドソノ分、嫉妬深イネ。僕ノ奥サンモソウ。」
「・・・・俺、おしとやかな日本人の女の子と結婚しよ。」
「マルココーチの奥さんもブラジルの方なんですか?」
「イヤ、日本ノ大和撫子ダヨ。デモ嫉妬深イ。」
((関係ないじゃん!!))
マルコ=フェルナンド=ルイス、マジボケをかまして藤代・に50の精神ダメージを与える。
(注:マルココーチに奥さんがいる話はこの場限りの話です)
「ねえ、マルココーチにも録音して貰わなくて良かったのかな?」
「なんか・・・・落ちが見えたからいいや。」
「そう?僕は逆に何を吹き込むのか読めなかったね。」
「でも・・・・何が嫌な事が起こるかくらいは想像つくし・・・。」
「それは言える。」
「さーて、来週からトレセンか〜。」
「各地区の強豪が集まるんでしょう?」
「そう。あー、圭介くん、元気かな〜。」
「誰?その人?」
「ナショナル選抜のMFやってる人。ナショナル選抜の奴等って地域ごとに固まってさー。俺はキャプテンとあと結人・・・・って言っても郭と真田がいるから、結人も3人で固まってるけど、あー、ともかく一緒に話したりする人って少ないんだよ。その中で圭介くんは俺とよく話す人なんだ。まあ、毎回、須釜っていう巨人が乱入するけど。」
「須釜?・・・・その人、どこかで・・・・?」
「マリノスだったかな?そこのジュニアユースの奴。でかいぜ。なにせ190cm近くあるんだから!」
「いいな、僕ももう少し欲しいな。」
「は今、いくつ?」
「165・・・・か、4。」
「ちっちゃいよなー。武蔵森で1番小さくない?」
「間宮もそのくらいだけど?」
「あ、そうだった?」
「それに誠二がいう武蔵森ってレギュラーメンバーでしょう?2軍とか3軍の人の顔と名前、一致する?」
「全然知らない!!」
「言い切らない!その分だと将くんが3軍にいた事知らないでしょう?」
「え、あいつ武蔵森だったの?」
「・・・やっぱり。」
「ま、今、覚えたからいいじゃん。とにかくにも圭介くん紹介するから。楽しみにしててよ。」
「須釜さんは?」
「あいつは圭介くんと一緒にいれば多分来るからいいや。」
「須釜さんって何者なの?」
「巨人。」
「それはいいから・・・。」
、オチがつかないまま、来週のトレセンに入る。