<トレセン編>



。メールありがとう。今、ドイツは朝になったばかりだ。トレセン、東北に勝って次は九州か。九州は俺みたいに体格のいい奴等が揃っているらしいな。も風祭も杉原もフィジカルが強い選手ではないから、当たり負けしないように。俺はようやく向こうのサッカーチームに慣れて来たところだ。ドイツ語も日常会話レベルまでは何とか話せるようになった。ドイツに出発する前にに教えて貰ったお陰だ。・・・・ありがとう。またメールも送る。一緒に風祭宛と杉原宛のメールがあるから見せてやってくれ。それじゃあ。」




「おはよ〜、
「おはよう、誠二。」
「今日は九州戦だよな〜。ワクワクするぜ!」
「楽しそうだね、誠二。」
「おはよう、くん、藤代くん」
「おはよう、杉原」
「おはよう、杉原くん。あ、天城くんから杉原くんと将くん宛にメールが届いていたよ。」
「本当?早速見せてくれる?」
「いいよ。」
「あ、圭介くんだ。、携帯貸してくれない?」
「いいけど・・・・はい、ロックは外しておいたから。」
「サンキュー。それじゃ、俺、圭介くんのところに行って来るよ。」
「・・・・藤代くん、朝から元気だね。」
「早起きは苦手なんだけどね。・・・あ、そこにロビーがあるからそこで見ようか?」
「じゃ、僕はカザくんを呼んで来るよ。」


現在、朝の5時半。でもサッカー少年達は元気一杯です。









く〜ん、須釜寿樹からメールが届いてますよ〜〜。』


「おや〜、くんじゃないですか?」
「あれ、須釜さん、おはようございます。えっと、お隣の方は?」
「東海のMFをしている山口圭介くんですよ〜。」
「山口圭介だ。よろしく。」
「初めまして。僕は。東京選抜のFWです。」
「ああ、スガから話は聞いてるよ。凄い上手いって。」
「僕も誠二から凄い上手いMFだって聞いていますよ。・・・ところで須釜さん?」
「はい〜?」
「何で僕の携帯を貴方が持っているんでしょう?」


須釜寿樹、その手にの携帯を持って会話中。









、メールだぞ』


「・・・つまり、誠二が山口さんの所に行って携帯で録音しようとしたら、そこに須釜さんが来て。先に須釜さんから録音したら、山口さんの時になって誠二が渋沢先輩に呼ばれて、誠二に頼まれて持って来たんですね?」
「はい〜。興味が引かれたので録音してみたんですが、面白いですね〜」
「そうですか?」
「はい。他の方の録音したのって聞かせて貰っても構いませんか〜?」
「良いですけど」


再生中♪


「・・・・・・」
「どうしました、ケースケくん?」
「わりぃ、もう1回やって良い?」
「録音ですか?別に構いませんけど」
「何か俺、ふつー過ぎた」
「普通が1番だと思うんですけど」
「いや、もうちょっと面白く入れてみようと思う」
「はぁ」
「ケースケ君がああなったら止めれませんよ。大人しく待ちましょう〜」


山口圭介、無駄に負けず嫌いな所が出た模様。









『ケースケ、煩い・・・』


「これ、君のだろう?」
「あ、そうです。ありがとうございます。・・・山口さんのお友達ですか?」
「んー?友達・・・かな?わかんない。あいつと同じ選抜の、俺、横山平馬」
「あ、東京選抜のです。初めまして」
「ん。あいつ、張り切ってこれに録音しようとしてて、俺、寝てて煩いって言った」
「だからこんな録音入ってたんですね」
「ん。ところで
「はい?」
「俺2年。君は?」
「僕も2年ですよ」
「同じ年。だから敬語はいらない」
「わかった。よろしくね、横山」
「ん。平馬で良いよ。俺もって呼ぶ。・・・ねぇ
「はい?」
「おぶって」
「はい?!」


横山平馬、におんぶをねだる。









『俺からメール。よろしく』


「・・・横山?」
「平馬の知り合いですか?」
「ああ、同じチームの小田千裕って言うんだ」
「山口さんと同じチームの」
「あいつとも会ったのか?」
「はい、・・・あ、僕は東京選抜のって言います」
「知ってるよ。FWの注目株の1人だからな」
「あ、そうなんですか?ありがとうございます」
「ところで。・・・何でお前の背中に横山が張り付いて寝てるんだ?」
「眠いから背負って食堂まで連れて行ってくれって頼まれまして」
「・・・すまん。今、剥がす」


東海選抜キャプテン、小田千裕、の背中に張り付くチームメイトを剥がしにかかる。










『千裕、邪魔。俺、ここが良い。  いい加減離れろよ、困ってるだろう?』
   (平馬)                   (千裕)

「おはよう、。珍しい人と一緒だね」(英士)
「おはよう、郭くん。さっき知り合いになったんだ」
「ふーん。知り合い作るの上手いね」(英士)
「・・・上手いのかな?」
「ほら、平馬起きろ!食堂着いたぞ!」(千裕)
「んー」(平馬)
「何で横山がの背中に張り付いてるの?」(英士)
「頼まれた」
「はぁ?」(英士)
の背中温かい。俺、ここ気に入ったからもうちょい寝る」(平馬)
「寝るじゃない!あー、圭介、ちょっと平馬剥がすの手伝ってくれ!」(千裕)
「何、千裕?剥がす?・・・何やってるんだ、平馬の奴」(圭介)
「痛い、郭」(平馬)
「いい加減、の背中から離れてくれない?」(英士)
「んー。やだ。、俺、気に入った」(平馬)
「・・・平馬、ご飯食べようよ」


、右に郭英士、左に横山平馬、正面に小田千裕、山口圭介、須釜寿樹と言う、超豪華メンバーと共に朝食を取る。









から離れて  やだ、俺、の傍が良い  モテモテだな、   モテモテですね〜君  代わってあげましょうか?  すまん、
  (英士)          (平馬)           (圭介)           (スガ)            ()          (小田)
「なぁ・・・」
「ああ・・・」
「あそこの席すげぇよな」
「U-14、U-15勢揃いじゃん。あの中心に居る奴だけ見た事無いけど、誰?」
「さあ?」
「東京選抜のだよ」
「お、長瀬知ってるのか?」
「お前らチェックしとけよ。今年度の夏の全国を制した武蔵森のFW。知名度はまだ低いけど、藤代クラスって言われてる奴だぞ」
「藤代並?!」
「マジで・・・?」
「すげぇな」
「人があそこに集まるのもわかる気がするな」


と、視線の先の席でU-14のMF2人がの取り合いをしてる事など、露ほどにも知らない関東選抜のジャージを着た3人は、凄い凄いと言いながらその光景を眺めていた。